子離れと親離れ。その2。

前回からの続きです。

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介護施設に勤務されている、
ご常連のIさんが来られたので、
いろんな話をしておりますと、

Iさんが勤務しておられる介護施設にも、
いろんな人間が来られるようで、
中には高齢の親の年金をあてにして働かず、
パチンコばかりしている人もおられるとか。

なるほど、よく新聞紙面を賑わすアレですね。
亡くなった親の葬式を出さないで、
生きているふりをして、
そのまま親の年金をもらい続けるという、
こまった輩のことですね。

親がなくなったら年金をもらうことができないので、
自分自身の生活費にも困ってしまう。
それならそのまま生きていることにして、
亡骸も布団に寝かせたままで、
何か月も一緒に過ごす。
そんな事件をしょっちゅう目にするのだけれど、
自分の親とはいえ、
亡くなった人とよく一緒に過ごせるものだ。

当然、臭いもでてくるだろうし、
違う部屋で寝起きしていても、
どうやって眠っているのだろうと感心してしまう。

こんな親離れできない人が世の中にはけっこういるようで、
先日、猟銃で弔問に訪れた医師を射殺した人も、
親の年金をあてにしていた、
そんな噂がチラホラ。

親離れできないのも、
子離れできないのも、
どっちもまずいよね。

自分のことを棚に上げて、
道具屋おやじ、
嫌な世の中の風潮を、
ここぞとばかり嘆くのでありました。