女流名人、泣き尺イワナゲット、おめでとう!

-お断り-
コロナが終息するまで、
釣果情報は過去のものを
掲載させていただきます。

外出を自粛されておられる方が
多いと思いますので、
ぜひ過去の画像をお楽しみ下さい。

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女流名人、
イワナゲット、おめでとう!

この女流名人、
ご主人よりもたくさん釣るという、
ちょっと困った方…

いえいえ、
とってもお上手な方。

ちなみに、
この日のベストサイズは、
イワナ29cm、
泣き尺ですね。

オレンジの斑点が多い、
いいイワナです。

ヤマトかな?

おめでとう!




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悪魔の囁き、その4。鳥インフルエンザとコロナ。

‘何年か前に鳥インフルエンザが発生しただろ’

いつの間にかあらわれた悪魔が、ボソッとつぶやいた。

うわぁ、悪魔の奴。今夜はもう出てきたよ、
ちょっと早いぜ。
と思って枕元の携帯を見るといつもの丑三つ時だった。

ご常連からたくさんフライの注文を頂戴したので、
昨夜は頑張って12時過ぎまで
バイス(フライを巻く機械)の前に座っていた。
そのままベッドにもぐりこんだので、
まだ2時間ぐらいしか眠っていない。

悪魔め、オイラの貴重な睡眠時間を取るなよ、
ホント悪魔のような奴だなと思ったのだけれど、
まぁ、悪魔もいろいろと教えてくれるので、
文句は言わないことにしている。
眠気覚ましにホッペをピシャピシャと叩いて、
強引に目を覚ますことにした。

鳥インフルエンザといえば…

覚めきれないまま、寝ぼけた頭で考えた。

そうだ、鳥インフルは2003~5年頃に被害が東南アジアで拡大したが、
最初は、家禽として飼われているアヒルの大量死があったのだけれど、
そのうち、トリ→トリだけでなく、トリ→ヒトへの感染も報告されて、
いたんだよな。

初めの頃は、ヒトにはうつらないから大丈夫だ、
そういわれていたんだけど、
そのうち、突然変異したインフルエンザウィルスが
人間にもうつるようになった。

それで確か、中国では安徽省の24歳の女性が感染し、
発熱、肺炎の症状を示して死亡しているんだよね。

だんだん頭がはっきりしてきたので、
悪魔に確かめるように言ってみると、

’そうだ、何人か人間も死んでいる。決して鳥だけの問題ではなく、
人間にも罹患する可能性が充分にあるので、気をつけたほうがいい。
突然変異することがいとも簡単に起こるからね、ウイルスは。
ただね、鳥インフルの奴らは失敗した。やり方がまずかったね’

え?奴らって、なんのことを言っているのだろう。
怪訝そうな表情を見せたオイラに向かって、悪魔が続けてこういった。

’鳥インフルの奴らはね、最初は鳥に寄生した。
そこまではOKだが、その後がまずかった。’

’ところでオヤジは…’

悪魔の奴、いつの間にかオイラのことをオヤジと呼んでいる。
オイラは釣り道具屋のオヤジで、
常連からはオヤジと呼ばれているので、まぁいいか、
なんとでも好きに呼んでくれ。

’ところでオヤジは、フライを作る時に心配じゃないのかい?
フライは鳥の羽を使うだろう?
鳥の羽は中国から来ることが多いんだっけ?’

うわぁ悪魔の奴、イヤな点をついてきやがったよ。
フライに使う材料のことをマテリアルと呼ぶけれど、
知り合いにカナリ屋さんという名前でやっている、
有名なマテリアルの問屋さんがある。

ここの社長は優秀な方で、名古屋の超一流高校、東海高校を出てから
早稲田にすすんだというとても頭の良い、切れる方なんだけど、
そんな優秀なカナリ屋さんでも、
中国製の鳥の羽はドンドン高くなっていって、
どんどん入手しづらくなっている、
などと嘆いておられたから、
マテリアルの入手状況は切迫しているのだろう。
鳥インフルの影響で、
中国製の鳥の羽が入手が困難になってきているのは、
鳥が危ないと食べる人が少なくなるから、
鳥の羽も入手できなくなるわけだ。
なるほどね。

話はちょっと変わるのだけれど、
実は、今日もタイイング(毛鉤を作ること)しながら
あれこれと考えていたんだけど、
鳥の羽を素手で触って、
ひょっとして鳥インフルにかからないだろうか?
などと心配しながら作業をこなしていた。

昼間の作業を思い出しながら、
たぶん、鳥の羽を製品化してパッケージにつめる前に、
消毒したり、洗ったりしているだろうから、
きっと大丈夫だと思うけれど、
おいらは作業が捗りやすいように、
タイイング中についつい指を舐める癖があるから、
ひょっとしてもう体の中にウィルスが…
などと考えていると、

’大丈夫だよ、そんなことでは鳥インフルはかからない。
税関で薫蒸もするからね、ほとんどのウィルスは死滅する’

悪魔がオイラの不安を払拭してくれたので、ちょっと安心とした。

それは分かったけれど、さっき妙なことをいわなかったっけ、
鳥インフルの奴らは失敗したって…

‘あぁ、言ったよ。鳥インフルの奴らは失敗した。
だって考えてご覧よ、
鳥を使ってどれだけ勢力範囲を広げられるのだろう?
せいぜい渡り鳥に乗っかって、
ツバメやアカショウビンと一緒に日本に来るか、
カモと一緒にシベリアやカムチャッカに行くぐらいだろ、
白鳥も使えるけどさ。
それに渡りの途中で落ちる奴もいるから、
勢力範囲拡大には効率が悪い。
時間もかかるしね。’

’もしオレのような悪魔がコロナウィルスなら、
もっと効率を考えるよ。
たとえば人間に取り付くことができるなら、
人間は車だし、豪華客船だし、飛行機にもなる。
このほうが短時間で世界中に広げることができるから、
今回の新型コロナの奴らは、ホントに頭がいいよ。
たぶん鳥インフルのやつらのやり方を、
じっと観察していたんだろうね’

なるほど、悪魔の奴、うまいこといいやがる。
確かに人間は車に乗るし、船にも乗るし、飛行機にも乗る。
短時間で世界中の何処へも行けるから
勢力範囲を広げるのにはもってこいの乗り物だよね、
人間ってやつは。
鳥とは段違いに効率がいいぜ。

で、今後はさらに勢力範囲を広げるのかね、新型コロナウィルスは?
と聞いてみたのだけれど、悪魔の奴、いつの間にか姿を消していた。
窓の外が明るくなってきたので、太陽光線が怖いのだろうか…。

◎ 悪魔の囁き、目次はこちら

-お断り-
この話はすべてフィクションで、
たまたま見た夢を綴っただけのことです。
外出をオススメしているわけではありませんので、
念のため。
なお、この物語は当分の間、続きますが、
すべて実在の人物、会社、組織とは関係ありません。
どうぞご承知おき下さい。