切腹仕り候、その4。快気祝い!

鼠経ヘルニアの手術をすると、
オイラのように切開でやった場合には、
傷口が開いたりするといけないので、
1週間ぐらいは絶対に安静にしてくださいとのことだった。

もちろん、痛くて歩くことさえできないし、
車の運転もできないので、
手術の翌々日から店をあけたのだけれど、
行き帰りは嫁に送り迎えしてもらった。

店にきても座りっぱなしで、
立つことが難しいので、
すぐ目の前の物を取ることもできない。

ご来店下さるご常連から、

”あれありますか?”

などと聞かれても、

”そこら辺にあるから取って来て~”

といって、ご常連に探させることになってしまう。

申し訳ないなぁと思うのだけれど、
立つことも、歩くこともできないので、
まぁ、大目に見ていただくことにしよう。

1週間ほどたって、
ちょっと痛みが和らいできたころに、
中村日赤に行って経過をみていただいたら、

”もうこれで大丈夫ですよ”

有難いお言葉を頂戴した。

そこで、この日ばかりは快気祝いをしよう、
ずっと酒飲んでなかったし、
などと思っていると、

ご常連の平松さんが徳川町の有名なパン屋さんの、
食パンを一斤、持って来てくれた。

さっそく翌朝、取って置きのはちみつを取り出して、
一口パクリ、うまぁ~

豊川市の大イチョウの近くにあるハチミツ屋、
さんぽ道さんの ”来福” はちみつをたっぷりとかけたので、
きっといいことが訪れるでしょう。

などと思っておりますと、

次の日に、山田名人が白い袋を持ってご来店。
馬瀬の美味しいお米を持って来てくださった。

さらに福田名人からは魚のワインを頂戴した。

しめしめこれでいっぱいやれるぞ。

とういわけでその日のご飯は、
みゆき亭のうなぎ尽くしで、
馬瀬の美味しいお米のうな丼と、
魚のワインでかんぱ~い。

これで4か月近く戦ったヘルニアともおさらばじゃぁ~

かな?

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切腹仕り候、その3。宗教上の理由により。

手術が始まったのが夕方ちょっと前の15時すぎで、
特に問題もなく無事に終わって、
17時前には病室に戻ってきた。

さて、右のわき腹は7~8cm切られている。
痛くてとても歩けない。

病室にはトイレがあって、
それがすぐ目の前4~5mの場所なのだけれど、
そこまで歩いて行くのが非常に難しい。

手術が終わってから、
看護婦さんに無理やり歩かされたので、
ちょっと歩いてトイレの手前まで行ったのだけれど、
あまりの痛さに耐えかねてギブアップ。
すぐにベッドでウンウン唸ることになった。

オマケにお腹を切られると声が出なくなり、
何かものをしゃべろうとしても、
スカスカで音が出ない。

腹筋って、いろんなものを支えているのだと思ったけれど、
今は痛くて痛くて、とても腹筋様のご機嫌を伺うこともできない。

手術が終わってからしばらくして晩御飯になったが、
痛くて食べられないし、
おまけに大嫌いな豚肉が入った肉じゃがだったので、

”宗教上の理由により晩御飯は結構です”

などと看護婦さんに行ってみたのだけれど、
声が出ていなかったのか、それとも聞こえないふりをしたのか、

”ご飯は半分ぐらいは食べないと点滴外せませんよ”

そういって無理やり食べさせようとする。

これはまずい!

歩くのが痛いので、すぐ目の前のトイレに行けない。
できるだけトイレは止めようと思っているのだけれど、
点滴を外してもらわなければ水分が溜まってしまうので、
トイレを避けることができない。

”尿瓶があるから大丈夫よ”

そんな明るい口調で言われても、
若い看護婦さんに、年寄りの粗末なモノを見られたくもない。

しょうがないので、肉じゃがはあっちに行ってもらって、
ご飯だけ半分ほど食べて許してもらった。

同年代の皆様は、食べ物を粗末にするなと
教育を受けておられるはずだから、
出されたものはすべて食べると思います。
道具屋おやじもめったに残すことはありませんが、
この時ばかりは半分以上、晩御飯を残してしまった。
作ってくださった皆様、本当に申し訳ございません。

なお、肉じゃがの豚肉は見たくもないので、画像はなしです。

晩御飯が終わったら、もうやることがない。
といっても痛みが酷いので、本も読めず、携帯も触れず、
ただただ寝転がっているだけ。
寝返りを打つこともできずに翌朝を迎えた。

夜中に一度だけトイレに行ったのだけれど、
これがまぁ、決死の覚悟で行かねばならないという、
大変な作業でした。

そのため、

”絶対に水分はとらないぞ”

固く心に誓うのでありました。

朝ごはんも食べたくなかったけれど、
配膳してくださるかたがこれまた明るい声で、

”朝ごはんですよ~”

といってくださるので、
ついつい いただきますと言ってしまった。

お膳の上を見ると天敵、牛乳が並んでいる。
道具屋おやじは牛乳も大嫌いで絶対に飲まない。

これも残すとまた怒られるかなと思ったのだけれど、

”あまり水分を取るとトイレに行きたくなるので、
痛くて歩けないから止めときます”

そういったら許してもらえた。

朝ご御飯が済んでしばらくしたら、
昨日、手術をしてくださった担当医の方がこられて、

”傷口は綺麗ですので、今日の退院で大丈夫です”

そうおっしゃられて、ようやくここから出ることになった。

あとはいろんな書類にサインして、会計を済ませるだけ。
さて、どれぐらい請求が来るのだろう?
びくびくしながらお勘定の書類を待っておりますと、
6万円ぐらいだったかな。
なんとか払える金額だったので、ホッとした。

けれども、もうすぐ毎年恒例の消費税を払わなければならないので、
できるだけキャッシュを使いたくない。

会計の窓口で、

”カードの分割払いはできますか?”

”エイデンさんでパソコンやテレビを買う時は、
いつも20回払いの分割にしてもらっているのですよ”

などと聞いてみると、

会計窓口の美人のお姉様は、

”もちろん大丈夫ですよ”

そういってにっこりとほほ笑んでくれたので、
まるで女神様のように見えたのでありました。

常連の皆様、中村日赤はカードの分割払いOKですよ。
庶民の味方ですので有難いですね。

無事に会計を済ませたら、
溜まった仕事を片付けに店に行ったのだけれど、
すぐに酷い痛みが襲ってくるので、
とてもじゃないけど仕事にならない。

今日はやはり臨時休業で勘弁してもらおう。
店の入り口に張り紙をして、
嫁の運転で帰るのでありました。