OSUWARI CADDISでお座りしてね。
2007/07/23


ゴルフに夢中になっていた友人が、久しぶりに戻って来てくれました。
この友人、仕事も趣味も手が早く、
5年ぶりに釣りに行ったと思ったら、もうすでに釣りのブログをたてておられます。
復帰第一戦は良型のイワナとアマゴを釣ってこられましたので、
さすがにむかし取った杵柄、やるなぁと思ってブログを拝見しておりますと、
第二戦はあまり釣れなかったようですが、
綺麗な野花の写真をパチリ、
これが今日のご褒美なんて、シャレたことを書いておられます。

小生は釣りが仕事ですので、釣れない時には目が血走って、
とても野の草花を愛でる余裕などありゃしません。
釣れない時でも、これが今日のご褒美なんて、
余裕の言葉を口に出す日が来るのでしょうかねぇ...

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ところで小生、エルクヘアカディスは使いません。
エルクヘアカディスを使わない理由は二つあります。
一つには、多くの皆さんと同じように、
カディス系よりも姿の美しいメイフライ系で釣りたいと思っているからなのですが、
梅雨明け直前で暑くなってきますと、メイフライ系はだんだん姿を消してしまいます。

それに、これからの季節は、里の川よりも山岳渓流に足を運ぶ機会が多くなりますので、
テレストリアルパターンやカディス系は必需品となります。
そろそろカディスの強力パターンを用意しなくちゃいけない季節ですので、
エルクヘアカディスなんか大嫌いなんて、いっちゃぁいられないシーズンなんですが...

エルクヘアカディスを使わないもう一つの理由は、
すぐにひっくり返ってしまって姿勢を保てないこと。
よく釣行する一色川のような複雑な流れの中では、浮力を維持できなくてアッサリと沈んでしまいますから、
いつもは、水面に対して大きな面で受けて浮力を維持するパラシュートタイプに頼りがち。
パラシュート系なら、浮力も姿勢も充分にキープできますからね。

けれども、季節の移り変わりとともに、だんだん釣行場所が尾上のような山岳渓流に移ってきますと、
浮力と姿勢を維持できるような強力なカディスパターンが必要となってきます。
そこで常々考えておりました新しいカディスのパターンを、あちこちの河川で試しておりまして、
最後に一色川で試してOKなら、テスト終了にしましょうと思って、
本日は朝一番で一色川の下流部に立っております。

今回お試しするパターンは、その名もずばりOSUWARI CADDIS君、
きっちりと躾けてありますので、少々のことでは倒れません。
ちゃんと水面でお座りしてくれるように設計してあります。

またボディ前方に、最近入手し易くなったサドルのスペックルドバジャーをびっしり巻いてありますので、
通常のカディスパターンよりは、ずっと浮力を維持できるようになっております。
サドルはたくさんの量を巻くのにピッタリのハックルですので、
本当に有難いマテリアルです。

フライのカラーは2タイプ用意してあり、
一色のような里川では#13のオスワリカディス スペックルドを使いますが、
この後で行く予定の本命の山岳渓流では、ブラックのサドルをビッチリ巻いた、
#13のオスワリカディス ブラックカラーがバッチリです。

おかげさまで本日のオスワリカディス君は絶好調で、
2時間ほどの遡行で25cmのイワナを2匹と、20cm弱のアマゴを10匹ゲット。
大物が出なかったのは残念ですが、テストは大成功でした。

数匹釣りますと、さすがにオスワリカディス君のオスワリシステムも破綻しかかるのですが、
ちょっと水面での姿勢が悪くなって不貞寝してしまう頃を見計らって、
すかさずボディの下腹部をこちょこちょやってオスワリシステムをオサワリしてやると、
シャキンと復活します。
1本のフライで10匹ぐらいのヒットは余裕でこなしますので、オスワリカディス君はとても経済的なフライ。
忙しくてタイイングする時間がない時には大助かりのパターンです。

一色川でのテストは無事終了で、
そのあとはいよいよ本命の山岳渓流に向かいました。
大きな岩がごろごろと転がっており、上流部にはもちろん熊がおります。
谷の規模はこんな感じ、遡行して行くに従って、どんどん傾斜がきつくなっていきます。



フライを#13のオスワリカディス ブラックに交換して、
大岩の後ろをこちょこちょやっていると、24cmほどの天然物が挨拶に来てくれました。
綺麗な姿のメスでしょうか、フライをがっぷりとくわえております。



口元に見えるのが、#13のオスワリカディス パターン黒です。
青ではありません(エヴァンゲリオンでした)。

この谷は昼間でも充分に尺サイズが期待できますので、ゆっくり遡行を続けていきますと、
なんだか雲行きが怪しくなってきました。
山肌にかかる雲の流れが早くて、ちょっと崩れかかっております。
この谷、上流部でゴロっといった瞬間に鉄砲水が出るような怖い谷で、
過去に何人も遭難者をだしております。
当方のご常連の中にも、急な増水で3日ほど流れに閉じ込められて、
お腹が減ってしまって最後にはアリを食べましたよ、などという話しもあるくらいの厳しい谷です。

無理は禁物ですので、3匹ゲットしたら諦めるつもりで続けておりますと、
ホントに3匹釣ったところで、ポツリポツリと雨が落ちてきました。
この谷の怖さは充分に承知しておりますので、ここで本日は釣行終了。
残念ながら尺イワナは出ませんでしたが、
新作パターンのテストはOKで、まぁ当初の目的は達成といったところでしょうか....

実は本日、ご常連の平野弟氏と握っておりまして、
尺イワナが釣れたら近所のラーメン屋でおごっていただくことになっていたのですが、
悔しいかな、今日はオイラの負け、しょうがありません、天気には勝てませんな。

帰り道、強引に藪こぎして、ふぅふぅいいながら林道に上がってきてひょいと前を見ますと、
おやおや、真昼間なのにクワガタ君が前をひょこひょこ歩いております。
まだ羽根が出ておりますので、飛んできて降りたばかりのお取り込み中だったのでしょう。



クワガタ君はぶきっちょさんですから、簡単に前に進みませんね。
真昼間で大いに目立ちますから、鳥などの外敵にやられる心配がありますので、
大丈夫かなぁと思ってずっと後を追っておりますと、
林道の下のほうから複数のエンジン音が響いてきます。
あら大変、踏み潰されちゃうかもね。
ところがクワガタ君、殺気を感じたのか、その場で立ち止まって、
お座りしてしまいました。

急いだほうがいいよと、ちょっと指でつついてやると、
簡単にコロリとひっくり返ってしまったのですが...足が赤い...
なんと、久しぶりにアカアシ君にお目にかかりました。



今日のご褒美はこれだったんですね。

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さて、今回使ったフライは、
浮力と姿勢をキープしやすいようにデザインした、カディスのオリジナルパターンです。
ボディの後半はマテリアルをそのまま魚に見せて強調し、
ボディの前半は入手し易くなったサドルをビッシリと巻いて、浮力を維持しております。
また、水面できっちりと立つようにハックルの方向を工夫しており、
数匹ゲットしてフライの姿勢が崩れやすくなっても、
ハックルの部分を指で押さえてやることにより、また姿勢が復活しますので、
10匹ぐらい釣ってもフライはびくともしません。
きわめて頑丈なカディスです。

オスワリカディスのフックサイズは#11〜13で、
カラーは白黒模様を強調したスペックルドと、夏の山岳渓流で強いブラックの2タイプ。
この時期に必需品の強力カディスパターンです。

- #13 オスワリカディス スペックルド -



- #13 オスワリカディス ブラック −


フライを巻く時間のないお方、
あるいはこの季節に効果的なカディスフライをお探しの方、
ぜひ当方のオスワリカディスをお試し下さい。

◎#11〜13 オスワリカディス  1本 380円(税込み399円)

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