母を求めて三千里? 後編。
2006/12/23


ひところに較べて、ちょっと釣れなくなってきた名古屋港のヒイカですが、
12/20から大潮が始まりましたので、これで相手が入れ替わるのではないかと期待して、
さっそく前川君と釣行してみました。

本日(12/23)は満潮が19:09となっておりますので、
店を早めに閉めまして、19:30には名古屋港におりました。
常連には風邪をこじらせたことになっております、ハイ。

先着していた前川君は、すでにエギで5ハイほどゲット、あいかわらず上手ですな。
ただ、残念ながら群れのサイズが小さいようで、ポツリポツリとしかヒットがありません。
フライのタックルでチャレンジしているオイラには、さらにヒットはまばらで、
22時過ぎまで頑張って4ハイゲットですから、たいしたことはありませんでした。
まぁ、だんだんノウハウが固まってきたのが、収穫といえば収穫でしょうか....



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さて、おいしい水を手に入れて何をしたかったかといえば、
じゃぁ〜ん、
これですこれ、ヒイカの一夜干しを作りたかったのですね。



某釣具チェーン店でゲットしてきたのが、
3段重ねになっておりますところの、干物用の干し網です。
525円なりぃ〜。
こんな網はあいにく当方では扱っておりませんので、他所で手に入れるしかない。
敵の本拠地に踏み込むようで、ちょっとドキドキしながら買ってきました。

前川君が26パイもゲットしましたので、
あわせて30パイほどがヒラキにして入っております。

干物の作り方はいたって簡単で、
塩水に漬けて、あとは干すだけで出来上がり。
言葉にするとたったのこれだけですが、
ヒイカの一夜干しなんて聞いたことがありません、
ホントにできるのかいな?

疑心暗鬼につきまとわれながらも、
ヒイカを開いてワタを取ってから、漬け込み用の水と塩を用意しました。

−ヒラキにして塩水に漬けたところ− 


大垣で汲んできたおいしい水に、
今回は塩も凝ってみました。
だって普通の精製塩じゃ面白くないでしょ。
ミネラルたっぷりの、自然の海の水で作った塩を溶かし込みます。

この塩は、最近チャレンジしているキャベツダイエットにもぴったりで、
キャベツにちょっとだけつけて食べますとバカウマ。
おいしい塩とは、こういうものかと思うのですが、
こうなると、いつも口にしている精製塩はまったく食べられなくなってしまいますぞ。
(なお、自然塩といってもいろんなタイプがありますからご注意あれ。
ただ単にブームに乗っかっているだけのものもございます、
それがまた売れているんですからねぇ、嘆かわしい。)

おいしい水を手に入れて、おいしい塩でこれがやりたかったのですネェ。
だってヒイカの一夜干しなんて、誰もやっておりませんからね。

けれども、誰もやっていないということは、
そう、参考書が何処にもないということです。
知りたいのは漬け込む時間と干す時間ですが、
ヒイカはサイズが小さいので、お金にならないのでしょう、
何処にもデータが存在しません。

念のため、ヤフーで一夜干しの作り方を調べてみたところ、
塩水の中に一晩漬け込むから一夜干しだとか、
立て塩よりも振り塩のほうが風味が良いとか、
あるいは、一晩中干すから一夜干しだとか、
あるいはまた、一夜干しなのに昼間の天日でイカを干せとか、
諸説紛々でまったくのチンプンカンプン。
しょうがないのでヤマ勘でやってみました。

ちょっと辛めの塩水に30分ほど漬け込んでから、
雨が降りそうもない日を狙って、一晩中干してみました。
5時に起きてチェックしてみましたところ、順調に水分が飛んでおります。
この調子ですと、昼過ぎまで干しておけばできあがり。
晩御飯に間に合うでしょう。

というわけで、楽しみにしていた晩御飯、
いそいそと戻ってきますと、
30パイいたはずなのに、これだけしかお皿に乗っておりませんな。



どうしたのと嫁に聞いてみますと、おいしいから子供達が食べちゃったとのこと。
寒い中、頑張って釣った甲斐がありましたね。
さすが釣り道具屋の子供達、
味がわかってけっこう、結構、何よりです。

残った7ハイも、まだ息子が狙っております。
息子と奪い合うように食べまして、あっという間になくなりました。

ヒイカの一夜干し、最高でした。

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ただ釣るだけではなく、水を調べたり、塩の作り方を調べたり、
あるいは途中で、低温殺菌の成分無調整、
ホモジナイズドしていない牛乳に脱線したり(それはまた別の機会に)、
今回はとても面白い遊び方を堪能しました。
けれども問題もあります。
それは普通の水道水が飲めなくなってしまったこと。

大都市圏と較べますと名古屋の水道水は案外おいしくて、
その名も名水として出回っているほどですが、
それでも大垣の自噴の井戸水と比較しますと、
後味にちょっと引っかかりを感じますね。

水道水ですから、カルキやらなにやらが入っているのは当然です、
体の弱い人も飲みますからね。
病人を出さないように、いろんな処理をするのは仕方がありません。
でもね、気がついてしまったら後戻りができません。
この後は、きっとお水にお金を使うようになるでしょう。

”日本人は、水と安全はタダだと思っている”、
そうおっしゃった外人さんがおられたかと思いますが、
自分の中では、水にお金も時間も費やしても良いと思うようになってしまいました。
命の母なるおいしい水を求めて、
また三千里走ってみたいと思いますぞ。(意気込みだけは三千里ね。)