秘密のニンフの秘密その2 2005/02/22


定休日にも関わらず、今日も早起きしてお仕事、おしごと。
とりあえずメールのチェックとHPの内容をいくつかアップして、
おかげさまでよく売れる秘密のニンフを30本ほど巻いて、12:00過ぎにお仕事は強制終了。
さてここからはお魚釣りモード突入ということで、真昼間にライズする場所があるかどうか考えます。
でも昼間にライズが続くポイントなんて、そうそうあるわけがない。
やっぱりあそこしかないということで、前回同様に高速道路を飛ばして吉田川に向かうことにしました。

東海北陸自動車道を北上して、だんだん郡上ICに近づくにつれ、
白いものがちらほらと車の窓を叩きます。
うへぇ〜、雪かよ、勘弁してよ〜、なんていって普通だと嫌がるところですが、
シラメの場合は、昼間の雪はライズが継続することが多くて大歓迎、ヤッホーって叫びたいぐらい。

さっそくいつものポイントに行ってみると、釣り難い対岸に2人へばりついているだけで、
もっとも釣りやすい立ち込みポイントは空いていて、おまけにモワッとライズリングが広がっていました。
橋のすぐ下、橋脚と護岸の中央部で水面が白くなっているところ、これがライズリングです、見えますかぁ?


これはラッキーさんですね、もうもらったも同然です。
すぐに秘密のニンフをとりだして、8Xのティペットに結びます。
ちなみにライズがある時は、ショットは打たないのが定説です。
誰が定説を決めたのかって?それはオラが勝手に決めました。
まだストーン系が注目されていない、7〜8年前のこと、
”引っ張れば釣れるでしょ”とか、”ショップのオーナーならドライでビシッと釣らなきゃ”とか、
何にも分かっちゃいない世間の冷たい視線をビシバシ浴びつつ、
だんだんとノウハウを身に着けていった結果、2つの定説が誕生!

-定説その1−
ライズがある時はノーショット。

−定説その2−
ライズがない時は極小のショットを1個。

なんちゃったりして。

秘密のニンフの秘密はいくつかありますが、今回はその2をご紹介申し上げましょう。

さっそくライズリングに向かって秘密のニンフを投げるとすぐに1匹釣れました。
それがこれ、放流の銀毛のアマゴです。
口元をよく見てください。秘密のニンフが掛っていますよね。


よく分からないって?それじゃぁ出血大サービス、画像をアップしましょう。

見えますか?
魚の口の蝶番のところに掛っていますでしょ、ここがフッキングのベストポジションで、秘密その2の核心部です。
これは左岸側から釣ったものですからこうなりますが、右岸側から釣った場合には、反対側の蝶番に掛かりますし、
そうならなければなりません。

何故こうなるかって?
そこはみなさんがご自身でお考えください。
ヒントその1、クロカワゲラやミジカオクロカワゲラのニンフが水面に乗ってどのような動き方をするのか、
ヒントその2、たとえばウェットやストリーマーで大物を釣るときには、どんな誘い方をするのか、
という2点が重要なポイントです。

理由はさておき、ちゃんとここにフックを掛けられるようになりますと、バラシが激減します。
それはアトランティックサーモンやスティールヘッドのフッキングと同じような考え方です。

秘密のニンフの秘密その2は、
ただ単にフライを引っ張れば釣れるという単純なものではなく、
クロカワゲラ系のニンフが水面上に乗っかって流下して来る時のクネクネ動きを、
どうやって演出してやるか、というところに秘密があります。

引っ張れば釣れるなんて、そんな簡単なものではないのですねぇ。

話しはかわりますが、
フローティングピューパを強制的に引っ張って沈めて、すぐに水面に浮上させるという、
ピューパの動きを演出したテクニックが数年前にはやりましたが、
秘密のニンフの動かしかたの要点は、この時期にミッジと同じ場所で時間をづらしてハッチする、
ストーン系の動きを、水面上と水面下で演出させるところにあります。
水生昆虫の動きを演出するという点で両者には共通する部分がありますが、
それができなければ、いかに秘密のニンフといえども効果は半減するかもしれませんね。

またピューパを食っている状況では、
たとえば午前中にクロちゃんのハッチがあってそれを食べていたとしても、
それはすでに過去の話しですので、秘密のニンフの効果はありません。
その場合には、ライズフォームをよく読んで、フローティングピューパの強制潜行を心がけて下さい。

なお本日の釣果は13:00〜14:15までで3匹ゲット、その後はライズが止まりましたので撤収。
ライズが止まったぐらいで帰るとは根性が足りんぞ、
夕方もう一度ライズするまで我慢しろなんてお叱りの声が聞こえてきそうですが、
だってウェーダーに穴が開いていて右足水浸しなんですから...
あぁチベタかった、今日はこれにて予定終了です。

-----------------------------------------

蛇足:本日はライズ狙いでノーショットでしたのでバラシはありませんでした。
前回のようにライズがない時にはショットを打ちますので、
魚が食ったときに違和感が出て2割ぐらいのバラシが発生してしまいますが、
それは税金みたいなものと割り切ってます。
バラシで悩んでおられる皆さん、ショットを打った場合のバラシは恥ではありません。
それは必要経費とお考え下さい。
残念ながらノーショットでバラシが頻発する方は、流し方を見直されたほうがよろしいかも...

ところで、
いつか”究極のアワセ”を撮影できた時には、エバってそれをご紹介申し上げましょう。
”究極のアワセ”とは何か?
それは根尾川の海老のような流れがほとんど止まってしまっているような状況の時、
あるいは長良川でも本当に魚がスレ切った時に使いたいテクニックで、
この場合にはフックが左右の蝶番ではなく、魚の喉の奥に刺さります。
アワセはすっと竿を立てるだけ、大きな動きは必要ありません。
これができるようになりますと、貴方は名人とよばれるようになるかも。
秘密のニンフの秘密その3は、”究極のアワセ”です。
ただし”究極のアワセ”はいくつかの条件を必要とします。
シラメのシーズンが終わらないうちにご紹介できるとよろしいのですが...